あずきはササゲ属の「ささげ」や「緑豆」の仲間です。赤あずきと白あずきがあり、赤飯やあんこ、おしるこなどで広く赤あずきが食べられています。大粒の種類を大納言、小粒を普通小豆として分類しており、用途によって使い分けています。また、白あずきは希少で白あんの高級材料として使われています。
きたほたる
普通小豆
大納言
直径4.2mm以上の大きさで、主に和菓子に用いられるこしあんや粒あんに加工され、一般に使用されている。
エリモショウズ(写真)、きたろまん、きたのおとめ、しゅまり、サホロショウズ
直径5.5mm以上の大きさで、主に粒あんや甘納豆、お赤飯などの料理に使用される高級品。
とよみ大納言(写真)、アカネダイナゴン、ほまれ大納言、丹波大納言
あんこは日本人のソウルフード。日本人が考案したあんパンもまたソウルフードです。あんパンの誕生は1874(明治7)年。以来、さまざまな菓子パンが販売されています。日本人の口にはやっぱりあんパンが合うようで、菓子パン100位までのうち16%をあんパンが占めています。※
2016年年間菓子パンカテゴリーPOSデータ(KSP-POS調べ)数量順位
あずきは、同じ耕作地で続けて栽培(連作)できません。収穫の終わった耕作地は、次の年には他の作物を育てる、つまり輪作としなければならないのです。毎年同じ量を収穫しようとすれば、北海道のような広い耕作地での大規模農業が適しています。そのため、日本のあずきの収穫量の90%以上が北海道で作られています。北海道の大地がおいしいあずきを育てているのです。
あずきは、日本や中国、韓国など東アジア、近年は北米や南米、オーストラリアでも栽培されています。しかし、東アジア以外ではあずきを食べません。北米・南米・オーストラリア産は主に日本への輸出用です。特にカナダの栽培地は北海道と緯度がほぼ同じで気候もよく似ており、広大な土地があります。そのため、カナダでは元々北海道のエリモショウズの種が持ち込まれ栽培が始まり今にいたっています。その品質は今では日本産に迫ります。2016年にカナダ産が輸入量トップとなり、中国産と逆転しました。
「農林水産省統計公表資料」より